【日比谷公園】春には桜、冬にはクリスマスマーケット。1年中楽しい千代田区の公園

目次

日比谷公園とは?

東京都千代田区にある「日比谷公園」は、都会の真ん中に広大な敷地を誇る公園です。都会で暮らす人や周辺のオフィス街で働く人たちのオアシスとして愛されていて、朝のウォーキングやジョギングを楽しむ人たちや、お昼時にはベンチでお弁当やパンなどのランチを食べる人の姿も目に入ります。

もともとは江戸時代は松平肥前守など数々の大名屋敷が並んだ場所でした。1903(明治36)年、西洋化の波に合わせて日本初の近代的な洋風公園として誕生したのが現在の日比谷公園のはじまりです。

現在も広く利用されている大小の音楽堂や公会堂は、当時はとても目新しいものでした。園内には第一花壇やイチョウ並木が続くS字形の園路など、開園当初の面影を今に伝えるものも多く見られます。江戸城を警備するための城門だった「日比谷見附跡」や、かつてのお濠だった「心字池」などの貴重な歴史的遺構もあります。

噴水広場にある直径約30メートルの「大噴水」は公園のシンボルです。三段構造の噴水からは毎日8時から21時まで28分周期で水が噴き出ます。主噴水からでる噴水は高さ12メートルにもなり、夜間はライトアップもされ、幻想的な雰囲気です。

周辺にはおしゃれなカフェやレストラン、ホテル、大型商業施設もあり、ショッピングやグルメと合わせて訪れる人も多く、週末になると特にたくさんの人で賑わいます。日比谷公園での散策はもちろんですが、青空の下でのピクニックを満喫したり、園内で催されるイベントに参加したり、図書館で静かに読書するなど、思い思いの時間を過ごすことができるスポットです。

見どころ

歴史ある公園で豊かな自然に親しむ

大都会の真ん中にありながら広大な敷地を誇る日比谷公園は、開園から100余年の時を経て、徐々に変化をしながらできた豊かな自然が魅力です。開園当時の面影を今に伝えてくれる「第一花壇」では、春になるとチューリップやパンジー、バラなど色とりどりの花々が咲きます。

秋になるとS字形の園路沿いのイチョウ並木が一斉に黄色く色づく美しい景色が見られます。この園路も開園当時からのデザインそのままです。日比谷公園には都市公園の噴水としては日本で3番目に古いといわれている「鶴の噴水」も。噴水がある雲形池の周辺は春は桜、秋にはモミジやイチョウの紅葉が見事なスポットです。池のそばにはベンチもあるので、ゆっくり腰かけて景色を堪能してください。

豊かな公園の自然は、多くの鳥たちの憩いの場となっています。美しい景色を眺めながら、鳥のさえずりを聞いたり、観察を楽しむのもいいですね。

大人気の名物イベントを楽しもう

季節ごとに様々なイベントが催されている日比谷公園。中でも特に有名なのは「オクトーバーフェスト」です。ドイツ発祥のビール祭りで、日本では2003年に初開催されました。日本各地で開催されていて、日比谷公園では2006年から例年7月に開催されるようになりました(年によって変動あり)。本場ドイツさながらの雰囲気の中、思う存分ビールを味わえます。

最初のビールを購入するとき、ビール代とグラスの預かり金(デポジット)を支払います。2杯目以降はビール代金を支払えば、空いたグラスに注いでもらえます。グラスを返却すれば、預かり金は返してもらえます。ブースごとにビールの種類が違うので、飲み比べてみるもいいですね。

例年12月に開催される「東京クリスマスマーケット」も人気のイベントです。本場ドイツやヨーロッパ各地では毎年クリスマスの時期になるとクリスマスの飾りや伝統的なお菓子、ホットワインなどを販売する屋台が並ぶ市場が出現します。中世から続くこの「クリスマスマーケット」の雰囲気を日本にいながらにして楽しめるのが魅力です。

園内の噴水広場がクリスマスイルミネーションに彩られ、本場ドイツからやってきた高さ14メートルの「クリスマスピラミッド」も出現します。ホットワイン片手にロマンティックな雰囲気を写真におさめたり、クリスマスデートを楽しんだりと、クリスマス気分を思う存分満喫できること間違いなしです。

公園散策と合わせて優雅なランチ時間を過ごす

日比谷公園をゆっくり散策したら、休憩を兼ねて園内や公園周辺の歴史あるレストランでちょっと贅沢なランチを楽しんではいかがでしょう。公園の自然を眺めながら昔ながらの洋食を味わったり、また老舗ホテルの一流の味を堪能するなど、優雅なランチ時間を過ごすことができる2つのスポットをご紹介します。

日比谷松本楼

1903(明治36)年、日比谷公園の開園と同時にオープンしたという「日比谷松本楼」は大噴水の西側にある3階建ての洋風の建物が目印。当初からおしゃれな外観で、松本楼でカレーとコーヒーを味わうことが流行の最先端だったそうです。夏目漱石や高村光太郎など名だたる文人の憩いの場としても有名で、彼らの作品にも登場しました。

「洋食 グリル&ガーデンテラス」では、ビーフカレーやハヤシライス、オムレツライスなど、昔ながらの洋食メニューをランチタイムに提供していて、リーズナブルな料金で味わうことができます。テラス席は公園の緑に囲まれ、開放的な気分での食事が楽しめます。

パティシエによるホームメイドケーキと紅茶で優雅なティータイムを過ごすのもいいですね。ランチタイム、ティータイムは予約ができませんので、人手が多い休日には時間を前後にずらして訪れることをおすすめします。

「ボア・ド・ブローニュ」では、窓越しに公園の景色を望みながら、本格フレンチが堪能できます。旬の食材を使った贅沢なコース料理で、特別な時間を過ごすのにぴったりです。こちらは予約がおすすめです。

また、お弁当のテイクアウトもしています。園内の好きな場所でお弁当を広げてのピクニックもいいですね。基本的に前日正午までの電話かFAXでの注文となっていますので、あらかじめ予約して、お出かけください。

【住所】東京都千代田区日比谷公園1-2
【営業時間】11:00〜21:00
【定休日】年中無休
【公式ホームページ】http://matsumotoro.co.jp/index.html

パークサイドダイナー(Parkside DINER)

日比谷公園日比谷門からすぐの「帝国ホテル 東京」は、1890(明治23)年に開業した日本を代表する老舗ホテルです。その本館にある「パークサイドダイナー」は、みゆき通りに面していて大きな窓があり明るく開放的な雰囲気のカジュアルダイニング。パンケーキや野菜カレー、アメリカンクラブハウスサンドといった帝国ホテル伝統の定番メニューをはじめ、ボリュームのあるハンバーガーやパイやサンデーといったものまで、メニューも豊富です。

7時から朝食メニューの提供をしているので、腹ごしらえしてから公園に出かけるのもおすすめです。公園散策の後に立ち寄って、優雅なホテルランチやお茶を楽しむのもいいでしょう。

【住所】東京都千代田区内幸町1丁目1-1 帝国ホテル本館 1階
【営業時間】7:00〜21:00
【公式ホームページ】https://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/restaurant/parkside_diner/index.html

開放的なピクニックでお腹も心も満たす

日比谷公園周辺は、有楽町や銀座からも近く、商業施設が多い界隈です。また、オフィス街でもあることから、ベーカリーやテイクアウトができるお店が充実しています。お天気がよければ、そんなお店でテイクアウトして、公園の緑を眺めながらのんびりピクニックを楽しむのもおすすめです。

ここでは、日比谷公園を訪れる途中にも立ち寄りやすい、テイクアウトができる2つのおすすめのショップをご紹介します。

boulangerie Bonheur(ブーランジェリーボヌール)

「boulangerie Bonheur(ブーランジェリーボヌール)」は、地下鉄日比谷駅の直結階にあるので、日比谷公園を訪れる前に立ち寄ってテイクアウトするのに便利な立地です。三軒茶屋に本店があるベーカリーで、焼き立て、できたてのパンにこだわっています。

店名の「ボヌール」はフランス語で「しあわせ」という意味。「しあわせのカレーパン」は店名が入っている一番人気の商品です。ピクニックランチにぴったりの惣菜パンやサンドイッチ、キッシュやおやつにもできる菓子パン、焼き菓子のほか、クロワッサンやハード系のパン、食パンまで、様々な種類のパンが並んでいます。

【住所】東京都千代田区有楽町1丁目1 東京ミッドタウン日比谷 B1F
【営業時間】8:00〜21:00
【定休日】東京ミッドタウン日比谷に準ずる
【公式ホームページ】https://boulangerie-bonheur.jp/

東京ミッドタウン日比谷 HIBIYA FOOD HALL

日比谷駅直結の大方商業施設「東京ミッドタウン日比谷」の地下1階にある「HIBIYA FOOD HALL」には、イタリアンやベトナム料理、ヴィーガン料理、デリ、そして直焙煎コーヒーまで、いろんなジャンルのお店が集結しています。

フードコートのようになっているので、買ったものをその場で食べることもできますが、ほとんどのお店ではテイクアウトメニューやランチボックスなどもあるので、こちらでまとめて購入して、日比谷公園に向かうのもいいですね。充実のピクニックが楽しめること間違いなしです。

【住所】東京都千代田区有楽町1丁目1 東京ミッドタウン日比谷 B1F
【営業時間】店舗によって異なる
【定休日】東京ミッドタウン日比谷に準ずる
【東京ミッドタウン日比谷 公式ホームページ】https://www.hibiya.tokyo-midtown.com/jp/

園内の「日比谷図書文化館」で本と歴史に親しむ

日比谷公園の一角には三角形の特徴的な建物が目印の「日比谷図書文化館」もあります。窓越しに公園の自然を眺めながら、静かにゆったりと読書を楽しみましょう。館内ではWi-Fiも利用できるので、パソコンやタブレットを持ち込んでのワークや勉強の時間を過ごすのもいいですね。コンセント付きの席はあらかじめ図書カウンターでの申込みが必要です。

公共の図書館として読書はもちろんですが、千代田地域の歴史や文化財などを展示するミュージアムも兼ねているので、見学して歴史を学ぶこともできます。

併設のカフェ・レストランを利用して充実の読書時間

日比谷図書文化館にはカフェチェーン「プロント」が運営するカフェとレストランが併設されています。1階の「ライブラリーショップ&カフェ日比谷」ではドリンクや軽食をいただくことができるほか、東京をテーマにした本や文具のセレクトショップも併設されています。コンセントがある席も60席ほど設置されているので、パソコン利用も安心です。

地下1階の「ライブラリーダイニング日比谷」ではパスタなどの食事も楽しめます。こちらもWi-Fi完備です。

どちらも店内に図書館内の本を貸出手続きなしでも持ち込めます。また、テイクアウトしたドリンクを図書フロアに持ち込めるのも嬉しいですね。

  • ライブラリーショップ&カフェ日比谷
    【住所】日比谷東京都千代田区日比谷公園1-4 1F
    【営業時間】
    平日:10:00〜19:00
    土日祝:10:00〜17:00
    【定休日】日比谷図書文化館の開館日に準じる
  • ライブラリーダイニング日比谷
    【住所】日比谷東京都千代田区日比谷公園1-4 B1F
    【営業時間】
    平日:11:00〜20:00
    土曜日:11:00〜19:00
    日祝:11:00〜17:00
    【定休日】日比谷図書文化館の開館日に準じる

雑誌コーナーも充実のラインナップ

2階・3階は図書フロアです。館内は木を基調とした温もりのある空間で、日比谷公園を望めるソファー席もあるので、リラックスして読書ができます。

2階には雑誌コーナーもあるので、活字の本の読書や勉強、仕事の合間に好きな雑誌を眺めてリフレッシュするのもいいですね。ファッションにビジネス、料理まで、いろんなジャンルの雑誌が、約500タイトルという充実のラインナップで並んでいます。バックナンバーも保管されているので、見逃した雑誌を探すこともできます。雑誌は貸出不可なので、こちらで読み切ってくださいね。

日比谷公園施設情報

基本情報

【開園時間】常時開園(24時間)
【閉園日】なし
※サービスセンター及び各施設は年末年始休業
【料金】無料
【住所】東京都千代田区日比谷公園
【TEL】03-3501-6428
【公式ホームページ】https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index037.html
【駐車場】地下公共駐車場(有料) タイムズ日比谷駐車場

アクセス情報

【電車で行く場合】
東京メトロ丸ノ内線・千代田線「霞ヶ関駅」B2出口からすぐ
東京メトロ日比谷線・千代田線「日比谷駅」A14出口からすぐ
都営地下鉄三田線「日比谷駅」A10出口からすぐ
JR線「有楽町駅」から徒歩8分

よくある質問Q&A

車椅子での来園はできますか?

車椅子での来園もできます。サービスセンターにて車椅子の無料貸し出しも行っており、園内のトイレは車椅子利用の方にも対応しています。公式ホームページにてバリアフリーマップをご確認の上、お出かけすることをおすすめします。

赤ちゃんと一緒に来園したいのですが、ベビーカーの貸し出しはありますか?

ベビーカーの貸し出しは行っていません。また、専用の授乳室はありませんが、サービスセンターの方に声をかければ会議室を借りることができます。なお、園内のトイレにはベビーベッドが設置されています。

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