北海道神宮をもっと楽しむ!トーキョーさんぽガイド

目次

北海道神宮とは?

北海道神宮
北海道神宮

札幌市中央区の有名観光地「円山公園」に隣接する「北海道神宮」は、道内外から多くの観光客が訪れる有名な神社です。1870年7月、開拓使が北海道へ派遣された際、東京で「北海道鎮座神祭」が開催されたのが北海道神宮の始まりです。

北海道鎮座神祭では「開拓三神」と呼ばれる3つの神様が祀られ、そこでは北海道の開拓が祈られました。そのときの神様が東京から札幌へ渡り、「北海道神宮」という名前で社殿が建てられたのです。境内には「開拓神社」という名前の神社がありますが、これは北海道の開拓に関与した人々の拠りどころとして設置されました。

ですがそんな北海道神宮も、1974年に原因不明の火災で全焼する被害に見舞われます。不幸中の幸いでご神体は火災から守られましたが、完全復興までに4年という長い年月が必要でした。このような事情から、今ある北海道神宮は復興後に作られた姿であり、従来のものとは姿が異なっています。

ただし、姿形が変わろうとも北海道神宮の人気は落ちず、北海道の開拓について知れるスポットとして毎年たくさんの観光客が訪れます。地元民にも親しまれている重要な場所であり、北海道の歴史を学ぶうえでは欠かせません。

北海道神宮 鳥居
北海道神宮 鳥居

北海道の歴史スポットである一方、道内屈指のパワースポットとしても知られています。北海道神宮に祀られる下記4神を参拝することで、ご利益が得られるとされています。

  • 大国魂神(おおくにたまのかみ)
  • 大穴牟遅神(おおなむちのかみ)
  • 少名彦神(すくなひこなのかみ)
  • 明治天皇(めいじてんのう)

医療や農業、商業の神様である大穴牟遅神を参拝すれば、病気平癒や商売繁盛のご利益が期待できるそう。また、酒造の神・国造りの協力神・穀物の神である少名彦神は、必勝祈願や子宝のご利益を期待している方にぴったりです。

そのほか、北海道神宮内には多数のパワースポットがあります。札幌市内でもトップクラスのスピリチュアルな観光地として知られ、観光と運気上昇の両方の目的を叶えることが可能です。

北海道神宮 春
北海道神宮 春

自然豊かな札幌の観光名所のなかでも、北海道神宮は季節の移ろいを楽しめるのが魅力です。いつ訪れても美しい景色に出会えるため、絶景を求める道内外からの観光客による根強い支持を集めています。

春はお花見スポットとして賑わいを見せ、特にゴールデンウィーク時期は多くの人が押し寄せます。第二鳥居を抜けてすぐの場所にある表参道は、桜が辺り一面に広がる並木道の美しさに驚かされるほど。人混みが苦手な方は、ゴールデンウィークのような長期休暇を避けるのがおすすめです。早朝に訪れれば、人も少なく静かで落ち着いているでしょう。

夏には緑生い茂る木々が広がり、爽やかな夏の空気が流れます。夏祭りの会場としても使用されるので、屋台グルメを堪能したり、お祭りの雰囲気を感じたりするのも良いかもしれません。

北海道神宮 秋
北海道神宮 秋

秋は、北海道神宮内が最も美しい光景を見せてくれる季節です。円山公園から北海道神宮につながる道が、紅葉や銀杏でカラフルに変化します。鮮やかな色合いの木の葉は秋らしく、たくさんの観光客がこの景色を楽しむ紅葉の名所として人気です。

そして冬は、白銀の世界が幻想的だと評判。スキー板を装着して円山公園を散策してる人もおり、まさに雪国らしさが満載の光景です。北海道神宮に訪れた際は、その季節だからこそ出会える光景にぜひ注目してみてください。

見どころ

ご利益を期待しながら鳥居巡り

第三鳥居
第三鳥居

北海道神宮には、4つの鳥居があります。それぞれの鳥居でご利益が異なるため、できれば自分の目的に合った鳥居を巡っておきたいところ。ただ、第一鳥居はあまりご利益が期待できないと言われており、メインは敷地へ入る際に通る第二鳥居・第三鳥居・公園口鳥居の3つとなります。第一鳥居はパワースポットとしての役割が薄いのに加えて距離も離れているので、あまり重要視する必要はなさそうです。

第三鳥居が最もご利益があるとされ、特に金運アップが期待できます。これは、風水の「預金」を示す方角に鳥居が向いているのが理由。「金運を上げたい」という方は、第三鳥居から敷地内に足を踏み入れるのがおすすめです。

第三鳥居は南1条駐車場の側にあり、車を降りてからすぐに向かうことができます。後方には円山公園の登山コースもあるので、登山や遊歩道散策と合わせて楽しむのも良いかもしれません。

第二鳥居
第二鳥居

第二鳥居は、「縁切り」のご利益があることで知られています。何だか不吉なイメージがありますが、ここで意味する縁とは病気や心身の不調のこと。体調不良が続く方や、病気に不安を感じている方は、第二鳥居から敷地内に入るのがおすすめです。

ただ、ここで覚えておきたいのが、この縁には「恋」も含まれているということ。北海道神宮では、昔からこの第二鳥居について「良い効果もあれば、悪い効果もある」と言い伝えられてきました。正反対の意味を2つ持つ鳥居はかなり珍しく、まさに北海道神宮にしかないユニークなポイントだと言えるでしょう。

最も人々の往来が多い第二鳥居は、表参道に面する場所に位置しています。記念撮影をする観光客が多く、わいわいと活気のある空気が流れています。本殿からも距離が近いため、敷地内をあまり歩かずに向かえるのが特徴です。

この表参道は花見スポットとしても知られており、春は桜が埋め尽くす光景に出会えます。たとえ第二鳥居に用がないとしても、春に北海道神宮へ訪れるのであれば表参道は確実に外せない絶景スポットだと言えるでしょう。

公園口鳥居
公園口鳥居

第三鳥居と第二鳥居がご利益に大きく関わる鳥居であることを踏まえて、北海道神宮を参拝する際は「どの鳥居から敷地に踏み入れるか」は事前に検討しておきたいところ。ただ、特にご利益を求めない場合は公園口鳥居を利用するのも良いでしょう。円山公園の中にある鳥居で、公園を散歩してからそのまま北海道神宮に入れます。

公園口鳥居を利用する場合、本殿へ向かう道中で雑木林を通過しなければいけません。道中には穂多木神社や札幌鉱霊神社などのパワースポットがあるため、ぜひ参拝してみてください。北海道神宮に訪れる際は、事前にそれぞれの鳥居の位置やご利益について知識をつけておくと、観光がより充実するはずです。

開拓神社で願い事をする

開拓神社
開拓神社

北海道神宮といえば大きな本殿が注目を集めがちですが、もう一つ忘れてはいけないのが開拓神社です。開拓神社は、その名前の通り、1938年に北海道の開拓を祝うために建設された施設。ちょうどその年は北海道が開拓から70周年の節目でもあり、開拓に協力し貢献した人々を偲ぶことを目的に創設されました。

当初の「蝦夷」という名前を「北海道」に変えた松浦武四郎のほか、開拓に大きく貢献した武田信広などが祀られています。神様を数える単位を「柱」といいますが、ここに祀られている37柱はご神体として長きにわたり崇められています。

公園口鳥居から入るとすぐ近くに開拓神社があるので、本殿を参拝してから足を運んでみるのもおすすめです。神社の規模自体は小さめですが、地元民も多く参拝に訪れる札幌市民にとって大切な場所として、どこか独特の風格が感じられます。

納礼所
納礼所

北海道神宮内には数多くのパワースポットがありますが、そのなかでも開拓神社は特に強力だとされています。「開拓者を勇気づけるための神社」という意味合いもあり、ここを参拝すると勝負運や仕事運や勝負運がアップするという評判も。仕事で結果を出したい方や、転職を成功させたい方などは開拓神社へのお参りは外せません。

開拓神社の鳥居をくぐると、左手に納札所が見えるはず。開拓神社では、下記9種類の祈願札を配布しています。

  • 御礼
  • 恋愛成就
  • 心願成就
  • 受験合格
  • 家内安全
  • 商売繁昌
  • 厄除開運
  • 身体健全
  • 病気平癒

上記の祈願札は、年に1回開催される例祭でお焚き上げされます。祈願したいことがある方は、初穂料300円で札を納めてみるのも良いかもしれません。名前と年齢を記入した札を入れれば、例祭の日にお焚き上げをしてくれます。

祈願札
祈願札

比較的混雑していない平日に訪れるのも良いですが、行事が開催されているタイミングに合わせるのもおすすめ。特に2年に1度開催される「北海道開拓神社大みこし渡御」は、北海道神宮が最も盛り上がる人気のイベントです。重さ4.5トンほどの神輿は、国内最大級の重さとして知られています。

約1,000人でこの巨大な神輿を担ぐ光景は圧巻で、一目でもこの光景を見ようと道内外からたくさんの観光客が足を運びます。開催時期は8月の中旬頃で、午前から夕方まで行われます。

そして、北海道神宮で2番目に盛り上がるイベントが元旦初詣です。参拝客や観光客などで、わいわいと活気のある雰囲気を楽しめるはずです。本殿への道中では多数の屋台が出店され、グルメを堪能できるのもうれしいポイント。元旦時期の札幌はかなり寒いため、体が温まるグルメを調達してからお祭りを楽しむのが良いでしょう。

パワースポットを散策する

札幌鉱霊神社
札幌鉱霊神社

北海道神宮の主要観光スポットといえば、鳥居と開拓神社、そして本殿です。北海道神宮を観光するのであれば、この3スポットは外せません。ただ、この3スポットほど有名ではありませんが、そのほかにもぜひ訪れておきたい“隠れパワースポット”が存在します。

まず紹介するのが、鉱山の炭鉱事故で殉職した方々を慰霊するための「札幌鉱霊神社」です。北海道の美唄市や夕張市は、かつて炭鉱が栄えたことで有名でした。しかし、炭鉱で人々が暮らしていた時代は事故も多く、1943年には殉職者たちを慰霊するための神社として札幌鉱霊神社が誕生しました。

札幌鉱霊神社へは観光客がよく訪れますが、地元民である札幌市民の姿も少なくありません。炭鉱事故の殉職者を慰霊しているという事情から、安全祈願を目的に訪れる方が多いんだとか。交通安全など自身や家族の安全を守りたい方は、鳥居や本殿などとあわせてお参りするのがおすすめです。24時間参拝できる神社なので、都合の良い時間にぜひ足を運んでみてください。

穂多木神社
穂多木神社

札幌鉱霊神社続き、穂多木神社もパワースポットとして密かに知られています。この神社には、北海道拓殖銀行というかつて存在した銀行に永年勤続した役職者が祀られています。穂多木神社が北海道神宮の境内にやってきたのは1950年のことで、当初は1938年に北海道拓殖銀行の屋上に建設されました。

神社の規模は小さめですが、よく見るとユニークなポイントがちらほらあります。たとえば神社の目の前で、社を守るかのように置かれた2匹の狛犬様。石でできた一般的な狛犬とは異なり、ブロンズで作られています。

穂多木神社は金運のご利益があることで知られていますが、これにはブロンズの狛犬様が関係しているそうです。金運アップの効果を期待したい方は、狛犬様にぜひタッチしてみてください。穂多木神社と札幌鉱霊神社は、どちらも時間を問わずいつでも参拝できます。

幻の狛犬
幻の狛犬

北海道神宮では、本殿、鳥居、開拓神社、そして札幌鉱霊神社と穂多木神社がパワースポットとして有名です。また穂多木神社だけでなく、敷地内を歩いていると狛犬様をちらほらと見かけるはず。境内を散策する際は、この狛犬様を探すのもなんだか宝探しのようで楽しいかもしれません。

たとえば本殿近くの狛犬様は、子宝のご利益が期待できるとされています。本殿のすぐ側ということもあり目にとまりやすいので、本殿へ足を運ぶ際はぜひ確認してみてください。さらに、本殿の横にある「島判官像」のすぐ側にも2の狛犬様がいます。ほかの狛犬様と比べて探しにくい場所にあることから、「幻の狛犬」と呼ばれているんだとか。

カフェで憩いのひとときを楽しむ

六花亭北海道神宮店
六花亭神宮茶屋店

歴史のある神社にご利益のある鳥居、ブロンズの狛犬様など、北海道神宮には神秘的なスポットが盛りだくさん。そして、このような神々しいスポットのほかに、敷地内には子どもから大人まで楽しめるグルメスポットが2つあります。

はじめに紹介するのが、北海道を代表するお菓子製造メーカー「六花亭」の神宮茶屋店です。北海道出身者や在住者であれば、1度は聞いたことがあるかもしれません。

北海道神宮店ではお土産にぴったりな商品を多数販売しており、さらに店内ではお菓子を味わうことも可能です。なかでも注目の商品が、北海道神宮店限定グルメの「判官さま」。もちもちの焼き餅はそば粉で作られており、そのなかには餡子が贅沢に詰め込まれています。

判官さまの調理現場は、実際に見学ができます。お餅がホットプレートで焼かれる光景には、食欲がそそられること間違いありません。商品を購入した後は、店内にあるテーブル席で味わえます。値段は100円と低価格なので、複数個買うのも良いでしょう。小さくてすぐに味わえるので、境内にあるベンチに座りながらゆっくりと味わっている方もいます。

神宮茶屋 外観
神宮茶屋 外観

六花亭神宮茶屋店のほかのグルメスポットが、2019年9月にオープンした神宮茶屋です。六花亭よりも新しくできたお店で、木の温もりが感じられるお店の雰囲気に癒されます。晴れた温かい日にベンチでまったりとしていると、なんだか「森の中のカフェ」にいる気分になります。

ガラス張りで明るく広々とした店内は、つい長居してしまう快適さです。お店の真ん中には、「札幌農学校クッキー」や「わかさいも」など北海道を代表する銘菓が並びます。

神宮茶屋 内観
神宮茶屋 内観

また、購入したドリンクやソフトクリームは、そのまま店内で味わうことも可能です。特に道内で人気の「きのとやソフト」をベースに作ったソフトクリームは、ミルクの濃厚さと贅沢な甘さがやみつきになると評判。神宮茶屋でグルメを味わうなら、開店当時から大人気のソフトクリームは外せません。

さらに、もう1つ押さえておきたいのがサブレの「福かしわ」です。サクサクと歯ごたえのある食感に木の葉をモチーフにした可愛らしい見た目、そして甘すぎない味わいは、甘ったるいお菓子が苦手な人からも好評です。

神宮茶屋では和菓子をメインに販売しており、コーヒーとのセットでさらにおいしく味わえます。参拝後においしいグルメも堪能したい方は、「六花亭神宮茶屋店」と「神宮茶屋」へぜひ立ち寄ってみてください。

施設情報

北海道神宮

【神門の開閉時間】

  • 元旦:0:00〜19:00
  • 1月2日 〜 1月3日:6:00〜18:00
  • 1月4日 〜 1月7日:6:00〜16:00
  • 1月8日 〜 1月31日:7:00〜16:00
  • 2月1日 〜2月末日:7:00〜16:00
  • 3月1日 〜 3月31日:7:00〜17:00
  • 4月1日 〜 10月31日:6:00〜17:00
  • 11月1日 〜 12月31日:7:00〜16:00

【駐車場情報】

北1条駐車場と南1条駐車場の利用が可能です。駐車料金ははじめの1時間が無料で、それ以降は1時間ごとに500円ずつ加算されます。ただし、北海道神宮で祈祷をする方に関しては2時間の駐車料金無料サービスを受けられます。

【住所】北海道札幌市中央区宮ヶ丘474

【問い合わせ先】北海道神宮公式ホームページはこちら

アクセス情報

大通駅改札
大通駅改札

北海道神宮へのアクセスは、地下鉄東西線で円山公園駅へ行くのが最短ルートです。JR札幌駅や地下鉄さっぽろ駅から出発する方は、ひとまず地下鉄大通駅まで向かうのがおすすめです。大通公園までは、JR札幌駅や地下鉄さっぽろ駅から地下鉄南北線または東豊線で一本、あるいは徒歩で向かうこともできます。

円山公園駅
円山公園駅

大通駅からは、地下鉄東西線宮の沢行きに乗車します。約5分で円山公園駅へ着くので、その後は出口3番ホームから地上に出てください。

円山公園駅 標識
円山公園駅 標識

円山公園駅から北海道神宮は徒歩圏内ですが、円山球場や円山動物園も訪れたい場合はバスターミナルからバスへ乗るのが良いでしょう。

円山公園方面歩道
円山公園方面歩道

3番出口を出た後、右手に円山公園が見えます。その公園内に北海道神宮があります。

円山公園 北海道神宮方面看板
円山公園 北海道神宮方面看板

円山公園の入り口近くには「北海道神宮へはこちらの園路をお通りください」と書かれた看板があるので、あとはその看板の通りに従うだけ。2~3分で北海道神宮の公園口鳥居に着くので、そこから敷地内へ入れます。

よくある質問Q&A

北海道神宮へ訪れるのにおすすめの季節を教えてください

どの季節に訪れても楽しめます。桜が咲き誇る春、夏祭りの会場として活気のある夏、紅葉が美しく気候もちょうど良い秋など、それぞれの季節で違った魅力があります。また、冬は観光に適さないと思われがちですが、白銀の景色にスキーをしている人々など、北海道らしい景色を堪能できるのが魅力です。

近くに観光スポットはありますか?

北海道神宮には円山公園と円山動物園が隣接しており、この2つのスポットをまとめて観光できます。それぞれの施設は規模が小さく、半日もあれば全スポットをじっくりと巡れます。北海道神宮からすぐの場所にあるので、ぜひ足を運んでみてください。

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