マップ
本記事に掲載の店舗へ足を運びたい方は、明大前周辺の手書きマップを上記に掲載したので、位置関係を確かめるのにご活用ください。
【永福町】こだわりの古民家で癒される「木花日和」
「木花日和(このはなびより)」は、築90年の歴史を持つ古民家をリノベーションしたレトロな喫茶店。永福町駅北口を出て徒歩5分ほど歩くと、ただの住宅のようにも見える古民家に辿り着きます。「木花日和」と書かれた看板が目に入るため、迷うことなくお店を見つけられるはずです。
閑静な住宅街に位置する“隠れ家カフェ”である一方、「Netflix」で人気を集める「深夜食堂」に登場した有名なスポットでもある「木花日和」。「深夜食堂」とは真夜中にのみ営業する食堂に集う人々の人間模様を描いた作品で、俳優の小林薫さんが主演を務めています。食欲そそるごはんが見どころの本作を観ながら、木花日和の登場シーンをぜひ探してみてください。
正面の門を通過して右手がお店となっており、カフェだけでなくアートギャラリー用の部屋も併設されています。アートに興味がある方は、展示期間に合わせて足を運ぶのも良いかもしれませんね。
入店する前にまずは石段で靴を脱ぎ、スリッパに履き替える必要があります。田舎のおばあちゃんの家に遊びに来たような、ほっと落ち着く雰囲気が印象的です。店名の「木花日和」には、「草花の溢れるお店にしたい」という思いが込められています。店舗の庭にはもともと富士山の麓にあった桜の木が植えられており、春になると美しく咲き誇るんだとか。
「木花日和」は木曜・金曜・土曜のみ営業しており、またランチタイムに訪れる場合は当日予約が必須のためお忘れなく。ティータイムの利用は先着順となっているため、待ち時間を考慮して早めに来店しておくのが良いでしょう。
おしゃれなリノベーション空間
外観はシンプルですが、内装は華やかで意外性があります。店内には季節感のあるドライフラワーや、アンティーク調でレトロな小物が置かれておしゃれな雰囲気です。このデザイン性の高い雑貨や花は、全てオーナーの私物とのこと。
上記はリノベーション前の写真です。現在と同じ空間だとは信じられないほどの変貌ぶりですが、それでもどこか名残があり懐かしさが感じられます。
おいしくて映えるスイーツ
確実に押さえておきたいのが、通常メニューのプリンとは別で提供している「季節限定プリン」です。期間限定で日替わりと少し貴重なメニューですが、一番の人気を集めています。
訪れたときは、プリンの上にさつま芋ムースと生クリーム、さらにその上に輪切りのさつま芋がトッピングされた豪華なメニューを味わえました。固めなのに弾力性もあり、ぷるぷるとした食感にテンションが上がります。熟して甘いさつま芋と少しほろ苦いカラメルの組み合わせが抜群で、アクセントの役割を果たす紅葉の葉っぱなど、秋らしさが満載です。
さらに、人工による品種改良がほとんどされていないスペルト小麦を使った「スペルト小麦のタルト 柿とさつま芋」も見逃せません。小麦アレルギーの方でも比較的症状が出にくいことで知られ、また栄養価が高い点も魅力です。スペルト小麦を使った理由には「多くの人にスイーツを楽しんでもらいたい」という思いがあるそうです。
一般的な重めのタルト生地とは違い、軽くてサクサクの生地が特徴的。生地の甘みに加えて、さつま芋と柿本来の甘さも感じられ、また生クリーム自体はあっさりめなため、甘いものが苦手な方にも向いています。
スイーツと合わせて味わいたい「カフェオレ」には、鎌倉から取り寄せた厳選のコーヒー豆を使用しています。カフェオレというと冬をイメージするかもしれませんが、深い味わいは季節を問わず楽しめます。器のデザインは和テイストで、シンプルながらもおしゃれさが抜群。
そのほか、ケニア産で無農薬の茶葉が使われる「ロイヤルミルクティ―」は、ほのかに香る甘さがやみつきになりそうな一品です。甘すぎない味わいで、ミルクティーの上に振ってあるシナモンがアクセントの役割を果たします。追加料金を支払えば生クリームをトッピングできるので、ストレートと生クリームそれぞれの味を比べてみるのも良いかもしれません。
自宅でも楽しめる絶品スイーツ
もしも「お店に来てみたものの、満席で入店できなかった」という場合は、スイーツをテイクアウトするのがおすすめです。入口のショーケースには、先ほどの「スペルト小麦のタルト 柿とさつま芋」と「紅玉のりんごタルト」がありました。
お店で使っているコーヒー豆も販売されており、特にコーヒー好きからは「ヴィヴィモンディモンシュ」の豆が人気です。「ヴィヴィモンディモンシュ」は鎌倉のカフェ界でカリスマとして知られ、コーヒーファンや音楽マニアの間では特別な存在。マスターは多くのメディアに取り上げられ、コーヒーや音楽に関する書籍をいくつも生み出しています。
「木花日和」のほっと落ち着くスイーツと、鎌倉で長く愛される「ヴィヴィモンディモンシュ」のハイクオリティなコーヒーを購入して、自宅で少し贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
オリジナルグッズも売られており、店名のロゴがプリントされた布製の「木花日和マルシェバッグ」は可愛らしくておしゃれだと評判です。さらに、プリンの絵が印刷された個性的なTシャツなど、インパクトがある商品もちらほら。スイーツやコーヒーだけでなく、木花日和ならではのグッズにもぜひ注目してみてくださいね。
木花日和(このはなびより)
住所 東京都杉並区和泉3-17-1
営業時間 木曜~土曜
ランチタイム12:00〜14:30 (当日予約制〉
ティータイム15:30〜18:00
定休日 日曜~水曜
電話番号 03-6265-7346
HP https://conohanabiyori.jimdofree.com/
Instagram https://instagram.com/conohanabiyori_eifuku?igshid=1pkgx5psw9q10
【東松原】こだわり素材のスイーツを堪能できる「coffee & cake千寿」
次に紹介する「coffee & cake千寿」は、住宅街のなかにあり地域に愛されるお店。1996年から炭火焙煎珈琲とお菓子を提供しており、ガヤガヤとした都会の喧噪から離れた静かな空間でコーヒーとケーキを堪能できます。店名の「千寿」には、オーナーと奥様の名前の頭文字が使われているとのこと。
明大前の隣に位置する東松原駅近くで営業しているので、明大前から京王井の頭線で足を運ぶか、あるいは徒歩15分ほどの距離なので散歩がてら歩いて向かうのもおすすめです。
2016年の建て替えにより、さらにおしゃれな雰囲気へと生まれ変わりました。ほっと落ち着く店内では、香りの良いコーヒー、そして厳選食材を使用したスイーツとパンが提供されています。商品はテイクアウトも可能です。地元民に親しまれているこのカフェは、一度訪れたら何度も通いたくなること間違いありません。
芳醇な味と香りの珈琲
「萩原珈琲」という神戸で老舗ブランドの豆を使用したコーヒーは、芳醇で深い味わいが魅力です。職人がその日の温度や気温に合わせて数種類の炭をセレクトし、通常の熱風式ではなく直火式で豆を焙煎します。コーヒーを注ぐカップにもこだわりがあり、一流ホテルやレストラン、さらに宮内庁でも利用される高級陶器の「大倉陶園」は高級感が抜群です。
食材にこだわる絶品スイーツ
スイーツの素材が持つおいしさをそのまま味わえるのは、引き算の考え方をもとに極力余計なものを入れていないから。安心・安全な素材へのこだわりが強く、素材の特長を最大限引き出されたシュークリームとプリン、イチゴのケーキなどが人気です。シンプルな味ですが、手作りならではの家庭的な味わいと素材の持つ自然な風味を楽しめます。
鳳凰卵
スイーツやパンには、神奈川県の契約養鶏農家から仕入れた「鳳凰卵」が使われています。ストレスフリーな環境、ミネラル分が豊富な水、選りすぐりの飼料などの条件が揃った産みたての卵は、白身が多めでスイーツとマッチします。スイーツを完成させるまでに、オーナー自身が複数の卵を使って何度も試作を繰り返しました。
この卵は店頭でも購入でき、特に卵を贅沢に使った「ふつうのプリン」は卵の味を楽しみたい方にぴったり。口のなかで溶けるなめらかさと、ほんのりと苦いカラメルの組み合わせをぜひ堪能してみてください。
取材当日は、期間限定品のモンブランを注文しました。一番人気の商品で、クリームには国産栗を毎朝丁寧に蒸して濾したものを使用。栗が持つ自然の甘さを存分に味わえるようにと、栗のほかには少量のビート糖のみ使い無添加で仕上げています。
下からメレンゲ、生クリーム、スポンジ、砕いた栗、クリームと豪華な層になっており、秋限定の商品ではあるものの一番の人気商品だそう。素材を引き立たせる「coffee & cake千寿」のモンブランは、一口食べた瞬間に感動すること間違いありません。
家庭的な甘味の食パン
さらに、同店で押さえておきたい商品の一つが食パンです。3種類の北海道産小麦をブレンドし、道産のビート糖に道産の牛乳とバター、そして徳島鳴門の塩を独自に配合。長時間にわたり極微量のイーストで発酵させ、仕込みから焼成までに3日間かけます。じっくりと調理することで、食感と香りが特別なものになるそう。
しっかりとした噛み応えを感じられるように、通常と比べてやや固めの食感が特徴です。食パンだけでなく、サンドイッチやトーストでも味わえるので、ふわふわの食感を楽しんでみてはいかがでしょうか。
cofee&cake 羽根木本店
住所 世田谷区羽根木2-35-1
営業時間 11:00〜17:00
定休日 月曜・火曜(祝日の場合は営業)
電話 03-3322-1199
HP http://cafe-senju.com/
Twitter https://twitter.com/senju1996?lang=ja
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土曜日限定のテイクアウト専門「bread&cake 松原店」
毎週土曜日限定でオープンする「bread&cake 松原店」では、焼き菓子やパン、ケーキをテイクアウト専門で提供しています。オーナーに話を聞いたところ、店舗をリニューアルする際に仮店舗として押さえていた場所を厨房として活用し、テイクアウトを始めたんだとか。食パンは一日400斤の膨大な数が開店後1〜2時間で売り切れる人気っぷりなので、事前に予約しておくのが良いでしょう。
オーナーのこだわりと想いが込められたコーヒーとスイーツ、そしてパンを、心癒されるおしゃれな店内でぜひ満喫してみてください。
bread&cake 松原店
住所 世田谷区松原5-3-12
営業時間 12:00〜売り切れ次第終了
営業日 土曜日
※現在食パンの販売は不定期です。詳しくはHP等でご確認ください。
【明大前】落ち着く空間の「珈琲専科 もん」
わくわく感があり、大人な雰囲気も堪能できる隠れ家のような場所。次に紹介する「珈琲専科 もん」は、明大前駅から徒歩すぐの場所にある喫茶店です。内装には木がふんだんに使用され、温かみのある空間でマスターが腕を振るうコーヒーやスイーツを味わえます。
店名の「もん」には、家の「門」という意味が込められているそう。家の門は、人が出たり入ったりする起点となる場所です。どこかへ出発する前、そして家に帰宅する前についふらっと立ち寄りたくなる「門(もん)」の役割を果たしたいという想いで店名が付けられました。
店内には、コーヒーが日本に伝わった時代のオランダのカフェを描いた絵が飾られています。ちなみにこの「もん」の字が入った絵画は特注だそうで、マスターのセンスがうかがえます。また、店内に流れるBGMのジャズもマスターのセレクトで、「素晴らしい音楽とおいしいコーヒーを一緒に楽しんでもらいたい」という願いが込められています。
ハイクオリティなコーヒー
キューバ産の豆が2〜4割ブレンドされた「もんオリジナルブレンド」は、オリジナルの製法と配合による渾身の一杯。口に入れた瞬間に深い味わいと香りがふわっと広がります。ブラックで飲むのもおすすめですが、マスターのこだわりが感じられるミルクを入れて味わってみるのもおすすめ。
ミルクの乳脂肪分は15%~30%が標準的ですが、「もん」で使用しているものは45%と割合が高いのが特徴。乳脂肪分の高さが濃厚でまろやかな味わいを生みだし、ブラックでは感じられない柔らかな味を堪能できます。
また、コーヒー通の方であれば、インドネシア産のアラビカ種が100%の「アチェ タケンゴン」もおすすめ。深煎りで鋭さもあり、果実の甘酸っぱさが消えていないスパイシーな味わいが魅力です。
この「アチェ タケンゴン」が入った赤いマグカップは、5万円以上のお値段がするそう。同店では、お客様それぞれのイメージにぴったりなマグカップでコーヒーを提供しているのがユニークです。
銅カップに入った『アイスコーヒー』は、1時間以上経過しても氷がほとんど溶けません。そのため会話や読書を楽しみながら、マイペースにコーヒーを味わえます。取材時、アイスコーヒーを作る過程を特別にを見せてもらいましたが、布でこしてから冷蔵庫で2〜 3日冷却する「珈琲専科 もん」の製法は昭和流なんだとか。
上品な紅茶やトースト
そのほか、ベルガモットの香りがうっとりとする「アールグレイ」も人気のメニューです。マスターに「通常メニューの紅茶はイギリス産だが、フレーバーティーの紅茶はフランスから取り寄せたもの」と教えてもらいました。気分やテンションに合わせて、お好みの紅茶をセレクトするのが良いかもしれませんね。
また、喫茶店の定番メニューといえば厚切りのトーストですが、「珈琲専科 もん」のトーストは焼きたてで外はサクサク、中はふわっとした食感がたまりません。バターとイチゴジャムの組み合わせも最高で、かなりの厚さがありましたが簡単に食べ切れました。
マスターが目指すのは「本当の大人の空間」の提供で、店内には高級感のある空気が流れています。明大前ということで学生が多いですが、ここで体験できるのは都会の喧騒から離れた「本当の大人の空間」。そのため値段設定はやや高めですが、特別なひとときを過ごしたい方は大人も学生も大歓迎です。
会話は少し控えめにしながら、「本当の大人の空間」でゆったりとした時間をぜひ満喫してみてください。一部商品はテイクアウトできるので、気に入ったグルメがある場合はお持ち帰りもおすすめです。
珈琲専科 もん
住所 東京都世田谷区松原2丁目45‐11 2F
営業時間 11:00〜21:00
定休日 火曜日(祝日の場合は翌日)
電話 03-3325-5989
予約不可
こだわりの豆を提供する喫茶店 東亜コーヒーショップ松原店
トーアコーヒー直営の「東亜コーヒーショップ松原店」では、スペシャルティコーヒーの直接買付・焙煎・販売を手がけています。レンガがびっしりと敷き詰められた外装は、ついふらっと立ち寄りたくなるほど特徴的です。実際に店舗へ足を踏み入れると、コーヒー好きであれば確実に嬉しくなるこだわり空間が広がっていました。
おしゃれなインテリアが飾られた空間は、つい長居したくなるほど落ち着きます。コーヒーをじっくりと味わいたい方はもちろん、ビジネスの打ち合わせに利用するのにもぴったりです。
東亜コーヒーショップが人気を集める1番の理由として、ハイクオリティなコーヒーが挙げられます。店長さんにこだわりを聞いてみたところ、ほかには負けないほど徹底してコーヒー豆へこだわっていることが分かりました。
通常の喫茶店では「コマーシャルコーヒー」というランクの豆を使うのが一般的ですが、東亜コーヒーショップでは「スペシャルティコーヒー」というランク以上の豆のみ使用しているそうです。
最高級品質のカップオブエクセレンス
さらに東亜コーヒーショップでは、最高級品質の豆を使った「カップオブエクセレンス」ランクのコーヒーも提供しています。カップオブエクセレンスの称号を得るためには、国際審査員約24名から味覚と評価の判定で86点以上を得なければいけません。3日間にわたり目隠しテストが繰り返し実施され、下記の8項目を審査します。
- 爽やかさ
- 甘さ
- 酸味の繊細さ
- 口に含んだ量感・質感
- 風味の素晴らしさ
- 後味の印象度
- 風味のバランス
- 総合的評価
出荷されるコーヒー豆全体のうち、カップオブエクセレンスにあたるのは上位5%未満。ほかお店では出会う機会も少なく、また通常のコーヒーとは全く風味が異なるので、ぜひご自分の舌でチェックしてみてください。
様々な国のコーヒーを楽しむ
東亜コーヒーショップには多種多様なコーヒーがあり、ブラジルやコロンビア、エチオピア、ケ二ア、インドなど豆の種類も充実しています。訪れるたびに目新しいコーヒー豆に出会えるのは、コーヒー業界で長い歴史を持つトーアコーヒーが直接買い付けしているからだと言えるでしょう。
2018年にカップオブ・エクセレンスを受賞したホンジュラスの「ロス・セドロス」という豆を使ったコーヒーを味わってみましたが、すっきり爽やかな後味がとても印象的でした。ちなみに、一番人気の豆は「キングアーサーブレンド」とのこと。
コーヒー豆の販売
さらに、入り口近くでは種類豊富なコーヒー豆を販売しており、好みの味の豆を手に入れて自宅でもお店の味を再現できます。オンラインショップでも調達できるので、気になる方は覗いてみてください。
東亜コーヒーショップ松原店
住所 東京都世田谷区松原5丁目3-17
営業時間 9:30〜18:30
電話番号 03-5376-3642
HP http://www.toa-coffee.co.jp/
Instagram https://www.instagram.com/toa.coffee/
最後に
今回は、明大前にある魅力的なカフェを4店舗紹介しました。お店の雰囲気やメニューはもちろん、それぞれのマスターのこだわりにも注目してみると面白いはず。
学生が多くわいわいとしたイメージの強い明大前ですが、今回紹介したような落ち着いたカフェ・喫茶店も多く存在します。学生や大人、ファミリー、友人同士、カップルなど、都会の喧騒から逃れてのんびりとしたカフェ時間を過ごしたい方はぜひ足を運んでみてください。